野村誠の動態展示 in ZaZa
2021.05.14(金)〜 05.21(金) ※5.17(月)は休み【お知らせ, 主催イベント, 記録・レポート】
コンサートでもなく、イベントでもなく、ただそこにありのまま存在している、
そんなヒトと空間に会いにゆく。そこにいるのは野村誠。
開催期間 2021年5月14日(金)〜5月21日(金) ※5月17日(月)は休み
開場時間 13:00〜22:00 ☞予約状況カレンダーはこちら
定 員:同時間帯におよそ8名。(入れ替わり)コロナ予防対策のため
参加費:1,000円/人(活動支援献金歓迎) 学生・子ども/人:500円
野村誠という知る人ぞ知るアーティストの7日間の滞在=生活の時空をすべてオープンにし、
来訪者と語り、過ごす。展覧会でも、コンサートでもない、唯一無二の「動態展示」展。
座・座でも初めての試み。
会 場:ながらの座・座
主 催:一般社団法人文化農場(ながらの座・座)
特別協賛:中山倉庫株式会社 滋賀石油株式会社
Special Report
野村誠の動態展示──座・座のピアノ
野村誠の「動態展示展」はたぶん今まであったような、なかったようなそんな時間を野村さんと一緒に楽しむ試み。フライヤーに示された野村さんのメッセージの一部を紹介しておこう。
「今回、座・座に滞在し、その様子をそのまま公開することになった。僕にとって、生活することは、創作することである。生活のなかで発見してゆくプロセス自体を公開し、創作以前の不定形な時間を開いてゆく。」
写真は、ずっと前から座・座唯一の洋室に置かれている誰も弾かなくなったピアノだ。60年ほど前に姉が買ってもらったがすぐに弾かなくなったものだ。聞いたことのない名前がついていて、上等な品でないことは確かだが、鍵盤だけは本物の象牙だった。一部のキーは音が出なくなっている。調律もながらくしていない。
野村さんは、今までも座・座を訪れた折々にこのピアノに関心をもってくれていたが、時間がたっぷりある今回は、どう扱ってもかまわないという私の了解を得て出現したのが写真のピアノ。
ピアノのボディの板をはずしてみると、外観からは想像もつかないブルーに彩られた鍵盤が。この鍵盤に野村さん持参のいろんな小物(たとえば「鳩サブレーの缶の蓋」とか工具のペンチとか)をはさみこみ、ピリペアードピアノに仕立てて演奏したりした。
すべてを紹介するのはどう考えても無理。ここではごく一部を映像で紹介することにとどめるが、この素晴らしい動態展示に遭われたかたは、本当にラッキーだったといえよう。
撮影:竹岡寛文