ながらの座・座

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大人ライブLive & Performance

古庭園・大人ライブ Vol.29

L.v.ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏会4

2015.11.15(日)14:00〜/17:30〜お知らせ, 主催イベント, 大人ライブ, 記録・レポート

L.v.ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏会4

2015年11月15日(日) 14:00開演/17:30開演(2回公演)

曲 目:弦楽四重奏曲第7番へ長調Op.59-1「ラズモフスキー第1番」
    弦楽四重奏曲第11番へ短調Op.95「セリオーソ」
出 演:Zaza Quartet(佐藤一紀 谷本華子 中田美穂 金子鈴太郎)
定 員:40名(各回)
参加費:3,500円
主 催:元・正蔵坊と古庭園を楽しみ守る会(ながらの座・座)
後 援:滋賀県 滋賀県教育委員会 大津市 大津市教育委員会 文化・経済フォーラム滋賀
助 成:朝日新聞文化財団
会 場:ながらの座・座
    〒520-0035 滋賀県大津市小関町3-10(地図
    Tel&Fax: 077-522-2926 Mobile: 090-8576-7999(橋本)
申込み:お問い合わせフォームより、ご希望回をご記入の上、お申込みください。

☞チラシ:PDFファイル [5.4 MB]

会 場:ながらの座・座                               
申込みフォーム申込み:下記いずれかの方法でお申込みください。
    ①お問い合わせフォームよりお申込みください。
     メッセージ欄にご参加人数も合わせてご記入ください。
    ②FAX 077-522-2926 氏名/参加プログラム名/日時/連絡先/人数の記載必須

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主 催:一般社団法人文化農場(ながらの座・座)
後 援:滋賀県 滋賀県教育委員会 大津市 大津市教育委員会 文化・経済フォーラム滋賀
特別協賛:中山倉庫株式会社 滋賀石油株式会社

L.v.ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏会4

ラズモフスキー伯爵の依頼によって生まれた『ラズモフスキー四重奏曲』は、伯爵が羽振りの良い相当な芸術愛好家で、お抱えのカルテット持っていた為(それも当時ヨーロッパ随一といわれたシュパンツィヒ四重奏団)に、ベートーヴェンが相当熱を入れて書いたと言われています。
伯爵自身も時折第2ヴァイオリンを担当したりと中々の腕前だった事もあり、作曲を依頼したのはサロンなどの余興で弾くつもりもあったかも知れません。
ところが出来上がった曲は、当時の弦楽四重奏曲の概念を、根底から覆す規模と内容を持つ超大曲になってしまいました(それも三曲セット)。伯爵はさぞかし驚いた事でしょう。
そしてもうひとつの四重奏曲『セリオーソ(厳格に)』。
この曲はその名の通り、ラズモフスキーとは逆の発想が見られ、ラズモフスキー四重奏曲が押し広げた弦楽四重奏曲の可能性を、(特にリズムと和声の領域において)緻密に凝縮させました。
演奏時間もとても短くソナタ形式で書かれた第1楽章なんかはたったの4分。ラズモフスキー第1番の半分以下。その短かさのなかに野心家ベートーヴェンの創作意欲の火花が見えて来るようです。
尚この後10年以上ベートーヴェンは弦楽四重奏曲を書いておらず、(1999年に発見された『アレグレットロ短調(1817)』は除く)後期の作品の前の一旦のピリオド的作品と言われています。
晩秋の座座の空気とどのような化学反応を引き起こすのでしょうか?皆様と一緒に体験できます事を、演奏者一同大変幸せに思います。どうぞお楽しみに。

佐藤一紀

大曲に取組んだことの多かったZAZA Quartetの今年最後のチクルスは「ラズモフスキー1番」と「セリオーソ」。目に見えて腕をあげてきているQuartetの音と秋深い座・座の風情をあわせてお楽しみください。

橋本敏子

Special Report

ライブレポート カルテット・チクルス4(text by ながらの座・座 橋本敏子)

 カルテット・チクルス17曲全曲演奏、折り返しに取りあげたのが「ラズモフスキー第1番」と「セリオーソ」。今年最後を締めくくるZAZA Quartetの公演ということもあって、会場は熱い空気が漂っていた。
 会場提供者の役得は、公演数日前から始まるリハーサルをたっぷり聴くことができること。
一日数時間以上に及ぶ音合わせを別室で聴いていると、どんどん表現が変化してゆくのが体感できる。特に今回は「長く難しい曲だ」と演奏者たちがつぶやいていただけに、最後の回の演奏が終わった時は、全エネルギーを出し切った満足感が聴いている側にも伝わってきて
これぞ座・座ライブだと密かにうなずいたのでした。
 
 もうひとつ嬉しかったこと。それは演奏後のトークタイムで交わされる対話がだんだん深いものになってきていること。第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが曲によって弾き手が交代する意味とその全体に与える影響は?とか。第2ヴァイオリンの役割とは何か?とか。
 演奏者もこの座・座でコンサートを行なう意味を「挑戦の場」「実験の場」としてとらえているという発言は、ここに来て聴く意味を確認させてくれたようにおもえました。

 また、10月から参加実習で入ってくれている滋賀大学教育学部音楽専攻の学生さんたちの存在も運営側にとっては大きな支えとなりました。来年はカルテット・チクルスはお休み。代わりに5月にびわ湖ホールの「ラ・フォール・ジュルネ」のキオスクステージに登場することや、守山文化ホールでも同様のオファーを受けるなど、新たな
ステージに活動がひろがるとか。嬉しいニュースで締めくくることができました。

2016年1月1日 ながらの座・座 橋本敏子